こんにちは、パーマです!
今回は、漫画「星のとりで」をご紹介します。
実は意外と少ない、”北海道に渡った後の土方歳三”を描いた作品。
函館戦争で戦死してしまう土方ですが、新選組を描いた漫画では、沖田病死から土方戦死まで端折られがち。
しかし、そこにも様々な人々のドラマがあるわけです!
こんな方におすすめ
- 最後瞬間まできっちり知りたい土方歳三ファン
- 函館での土方の生き様を知りたい方
- 京都だけでなく、北海道での新選組の知識を得たい方
- 函館へ旅行に行く方

新選組というと、どうしても京都に集中しちゃうところですが、北海道も濃い!
「星のとりで」は、そんな北海道での新選組の活躍を、多くの参考文献から歴史的事実を踏まえて描いた作品。
土方の最後、そして戊辰戦争末期の知識を得る意味でも、価値のある1冊です!
土方歳三を最後まで追いかけてこそのファン!?
歴史を知れば、その地に行くときの楽しみも倍増しますよ!
目次
「星のとりで」基本情報
作者:碧也ぴんく
出版社:ウィングス・コミックス
巻数:既刊4巻(続)
最新の4巻では、明治政府の軍艦回天の奪還作戦・アボルダージュが行われるところです!
「星のとりで」ってどんな漫画?
星のとりで=五稜郭のこと!
”とりで”と平仮名になっていますが、”砦”のこと。
星形の砦といえば、そう。
五稜郭です!
(函館・五稜郭タワーHPより)
戊辰戦争最後の地、函館。
ここを拠点に、榎本武揚を中心とした旧幕府軍は函館新政府を樹立します。
戊辰戦争が終わって明治が始まったと思われがちですが、実は戊辰戦争の終結は明治2年。
この”星のとりで”函館・五稜郭が戊辰戦争の終わりの地であり、徳川の世の最終的な終焉の地なのです。
実はあまりない。北海道に渡った後の土方を描いた作品!
新選組をテーマにした作品は数あれど、北海道に渡った後の土方たち新選組の最後にスポットをあてた作品は、実はあまりありません。
多くの作品が、近藤が斬首され、沖田が肺結核で亡くなったあとは駆け足で土方戦死までいくので・・・。
北走新選組くらいじゃなかろうか??
正直なところ、北海道でどのような戦いがあったのかは、私も詳しくありませんでした。
念願の北海道旅行が決まった時に、いろいろと勉強しましたよ。
体感として、新選組ファンでも函館戦争の詳細を知っている人は少ない気がします。
そこにスポットを当てている本作は、新しい分野を切り開くものになるかもしれませんね!
物語は会津降伏前から
物語は、会津戦争のころから始まります。
すでに戊辰戦争は始まり、錦の御旗の元で官軍が会津をはじめとした奥羽列藩同盟の国へと攻め入っているタイミング。
語りをする市村鉄之助ら、土方の小姓たちが仙台へと向かいます。
合わせて榎本武揚が率いる旧幕府海軍も、開陽丸をはじめとした船に2500名を乗せて仙台に向かっていました。
その中で、会津藩や仙台藩は新政府軍に降伏していきます。
しかし、土方は戦うことを諦めません。
「北の大地で、徳川の侍が根付くまで戦い続ける。」
そう宣言する土方のもとには、古参の島田魁ら新選組隊士や星恂太郎率いる額兵隊が集います。
蝦夷、いまの北海道に渡り、新たな国を作ることを目指して・・・。
おすすめポイント
しっかり歴史を押さえている!参考文献が凄い!
作者の碧也ぴんくさんも、新選組から歴史好きになったそうですね。
漫画からは、どれだけ新選組が好きか伝わってきます。
しかし、その感情に流されることなく、歴史的事実をしっかりと踏まえながら書かれているところが良いですね。
巻末に参考文献が乗っていますが、これがまたビッシリと・・・!
(「星のとりで」1巻・巻末ページより)
知識を蓄える面でも、読んでおくべき本ですね。
新しい人物や隊士を知ることができる!
北海道に渡ったあとは、これまでとは違った面々が土方とともに戦います。
・・・戊辰戦争で亡くなったり、散り散りになったからでもありますが・・・。
もっと詳しく
旧幕府軍からは、榎本武揚や大鳥圭介。
フランス軍人のジュール・ブリュネ。
仙台藩額兵隊隊長の星恂太郎。
そして、新選組では、相馬主計・安富才助・野村利三郎・市村鉄之助など。
京都時代だけでなく、新しい人物を知れるのは良いですね!
視野を広げたい方にもおすすめ。
丸くなった土方をよく描けている!
北海道に渡ってからの土方は、以前のような「鬼の副長」ではなくなっていたと言われます。
ダジャレを言ったり、部下に酒を振舞いつつ冗談を言ったり(この漫画でも、そのうち出てくるシーンかな?)。
命令に違反した鉄之助を叱り飛ばしたり、冷たく見えるシーンもあったりしますが、その根底には優しさがあります。
組織を作り、守るために「鬼の副長」を演じていた土方ですが、北海道に渡ってまで戦い続けるなかで、彼本来の情に厚く優しい性格がでてきたのではないでしょうか。
まとめ:義を貫く侍たちの姿を見よう!
「たとひ身は蝦夷の島根に朽ちるとも魂は東の君やまもらむ」
土方歳三の辞世の句と伝えられています。
徳川への義に殉じ、武士として最後まで生きようとした人たち。
彼らが北海道に渡ってまで目指したものは、武士の国だったのか、ただの夢の国だったのか。
たった150年前にこのような人たちがいて、北海道で戦いがあったことを忘れてはいけないと思います。
そんな函館戦争を描いた「星のとりで」
おすすめです!!
おまけ:函館に行こう!
五稜郭タワー
五稜郭のそばには、五稜郭タワーがそびえ立っています。
土方さんが鎮座しておられます。
(逆光・・・)
ジオラマがあったり
五稜郭には、函館奉行所も。
写真を撮り直しに、もう一回行きたい・・・!!
夜景は、日本三大夜景の1つ!
函館の夜景は、日本三大夜景の1つですね!
あとは、神戸と長崎。
土地の形がわかるのが面白かった!
その他、料理もおいしいし、満足な旅でした。
観光情報が充実しているので、これを見るだけでもワクワクします↓
歴史を学んで、各地を訪れたいですね!